手で淫らと書いて手淫と読む

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「ちょっ、なにっ!?」  雨宮は慌てて体制を整えようとするけれど構わず耳元に顔を寄せて囁く。 「溜まってンだけどさ……。」 「ッ!!」  すぐに意図を理解した雨宮はカッと顔を真っ赤に染めた。性とは無縁そーな顔してるクセにウブってわけじゃねーんだな。  左腕で腰を押さえ右手を下半身に伸ばしてスウェットの上から膨らみを揉みしだく。  当然雨宮は逃げようともがいてたけど俺の力に勝てるはずもなく、気持ちいいのか時折息を詰めて力が抜けるその姿にクスリと笑ってやった。 「勃ってきた。」 「ひゅ、ひゅうがくんが、触る、からっ!」 「気持ちいいんだろ?」 「だっ、だからっ!」  スウェットの上からでも分かるくらい大きくなったソレを、形に添って扱くように上下に動かす。 「俺のも触って。」 「な、んで……っ」 「俺、一人寂しく抜くとかしたくねーし。抜くだけだからさぁ……。」 「えぇ……。」  抵抗と言うには弱々しい抵抗をしながらもなかなか折れない雨宮にどーするかと考えつつ、スウェットとパンツの中に手を突っ込んで直で刺激を与える。  先走りが溢れてきて、それを塗り込むように扱いてやるとビクビクと肩を揺らし息も上がってきていた。  ここまでされても流されないなんて強情なやつだな……。俺はもう早く触って欲しくて仕方ないってのに。 「なぁ、雨宮……お願い。」  まっすぐに雨宮の黒目を見つめ懇願する。   「……さ、触る、だけ、だからなっ!」  しばらくの沈黙の後やっと観念したのかゆっくり俺に手を伸ばしてくる。  恐る恐るといった感じの手つきがもどかしい。 「俺とおんなじよーに触ってみ。」
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