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「っんー!んん!」
こ、こいつ……中に出しやがったっ!
とにかく早く吐き出したくてすぐさま頭を引いた。
押さえつけている手にはもう力が入ってなくてすんなり離れる。
だが。
「うわっばか!床に零すなよ!?」
「んぐっ!?……~~~~!!」
俺が顔を下に向けたとき、慌てた様子で口を塞がれた。
その慌てぶりに、何故か俺も反射的に零したらいけないと頭が働いてしまい、つい慌てて飲み干して……後悔した。
「うわっ、飲ん……うわ、うぇぇぇ。」
「わり、近くにティッシュなかったからよ。」
全然悪びれもなくそう言ってのけた玲輝は、しゃがむと俺の上着の裾を持って上に引っ張り上げた。
いろいろと不満はあるが……ここは我慢だ。
ヤるときに大事なことその一、相手の機嫌を損ねないこと!
おじゃんになったときの虚しさといったらないぜ。
だから俺は素直に手を上げて服を脱がしやすいようにしてやった。
晒された俺の体にゴツゴツした男の手が這い回る。
指につけてるシルバーリングがひんやりとしてて、酒で火照った身体には気持ちいい。
「……っん。」
偶然なのか、わざとなのか、指先が一瞬だけ胸の突起を掠め、僅かだけど身体が反応してしまう。
俺は片手を玲輝の後頭部に伸ばして引きよせつつ顔を近づけた。
「おい。」
「んー?」
「くわえた口でキスすんじゃねー。」
「……てめぇのだろーがっ!」
自分で舐めろって言ったくせに!
「黙ってろ。」
構わずに顔を近付けようとしたけど、逃げるように胸元に顔を寄せられた。
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