詩集

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「喜び」 水辺にて 踊る貴女の姿を眺め まだ来ぬ冬の足音を聞く 落ち葉の落ちる音の先 コツコツと聞こえてくる足音は降り注ぐ雪のように冷ややか 夕暮れにて 歌を歌う貴女の姿を眺め すぐに訪れる夜の声を聞く ランプの光の中 今日読む本を何にしようかと思案する時間 至福である 窓辺にて ベッドに入り夢を語る貴女に耳を傾けながら 明日の匂いを嗅ぐ 冷たい空気の中 朝日を浴びる 至宝である 人生の途中にて 涙を流す貴女を眺めながら 私も涙を流す 頬を伝う熱さは喜びも悲しみも 刻み込まれるようだ 至高である
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