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三文とも全部同一人物である。
「相変わらずテンション高いなあ」
「何か返信してあげてよ」
「お久しぶりです、お元気そうで何よりです、と」
「やっだ、なんか他人行儀じゃない?」
「僕のキャラでこいつと同じテンションの返信したらおかしいやろ」
向日葵も画面を操作した。アルバムを開き、写真を送信する。この前市役所に提出した婚姻届だ。
「えいっ」
『待って!!!!!!!!』
『お前ら結婚したの!?!?!?!?』
『いつ!?!?!?』
『なぜ俺にすぐ連絡しない!?!?!?!?』
「でかい声でしゃべってるのが聞こえてくるかのようや」
『式呼べよ!!!!!!!』
『俺が新郎友人代表で挨拶してやるからよ!!!!!!』
「いやや……僕の友達こんなんばっかりやと思われたら死んでも死にきれへん……」
「式しねえよ。ご祝儀だけくれ」
今度は椿のほうから頭を寄せてくる。
「でも記念に写真くらいは撮りたいな。写真屋さんの知り合いいはらへん?」
向日葵は嬉しくて泣きそうになるのをこらえた。
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