1.彼氏は学校の王子様

3/11
前へ
/433ページ
次へ
高校に入って航くんにピンチを助けてもらったあたしは、入学して2か月後に彼に告白した。 振られる覚悟で告白したのに、あたしの彼氏になってくれて。 いつも優しい航くんに、キュンキュンさせられっぱなしなのです。 「ねえ、航くん」 「なに?羽美ちゃん」 「今日から文化祭のクラス店の話し合いだよね。何に決まるか楽しみだよね」 「うん、そうだね」 「あたしは喫茶店とかがいいなあ。あ、お化け屋敷もいいかも」 「うん、いいね」 航くんと2人の時は基本的にあたしが喋って、航くんが相槌を打つ。 あたしの話を優しく笑って聞いてくれるんだ。 あたしたちが登校する時間は、ほかにも同じ学校の生徒が同じ電車に乗っている。 女子から大人気の航くんと一緒にいるあたしは、女子たちから羨望のまなざしで見られる。
/433ページ

最初のコメントを投稿しよう!

85人が本棚に入れています
本棚に追加