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悪い気はしないのだけれど、見られているとイチャイチャできなくて少し残念かもしれない。
本当はもっとイチャイチャしたいのに。
「航くんって部活入らないの?この前もバスケ部から勧誘されてたよね」
「うん、部活はいいかな」
「そうなの?もったいないなあ。バレー部とかサッカー部からも勧誘されてたよね」
「あー、入学当初はね」
航くんの柔らかい物言いに、心がほっこり和んでいく。
あたしは毎日たっぷり癒される朝を迎えているのだ。
「羽美ー、おはよー!あ、王子も」
教室に入ると真っ先に声をかけてくれるのは、篠原楓(しのはらかえで)だ。
彼女は幼稚園の頃から一緒で、いわゆる幼なじみ。
明るくて元気な社長令嬢なのだけれど、身分の差は感じたことがなくて、あたしの唯一の親友なのだ。
「おはよー!楓」
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