年上の貴方に、飛びっきり甘いミルクチョコレート

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男は四十から! なんて言うと、いつも彼女は苦笑する。 「あんた、ほんと、ずっとそうよね」 電話口でも分かる、諦めにも似たような声音。 私は少しむくれて「そっちこそ」と返す。 「花のように花憐で、黒髪ボブで妹キャラの、可愛い女の子は掴まったわけ?」 「………」 暫しの沈黙。 あ、言い過ぎたかな。と少し慌てた。 彼女は自分が同性愛者であることをちょっとも引け目に感じていなかった…ように思うので、つい、強気な反論をしてしまった。 「……ん、ふふふふ!よくぞっ!聞いてくれましたっ!」 「えっ?!あ!幸せかよ!電話切るわ」 「えっ?!待って!待って!聞いてよぉう!!」 二人して笑い、改めて、「出逢えたんだね」と祝福の言葉を告げる。 「いや、んー。まだ、私の片想いなんだけどね。ほんと、可愛いの。今度、一緒にカフェ行くんだぁ」 「へー。良いじゃん。幸せだねぇ~」 「えっへへ!お陰様で!」 まぁ、相手が私を好きになってくれる可能性なんて、ほんの数パーセントもあるかどうかわからないけど、と少し自虐的に笑うので、「そんなの、私も」と言葉を紡いだ。 「そんなの、私もだよ。こっちなんて、子供がいるんだよ?大学生の。どう思う?」 「…………不倫は良くないと思う」 「いやいやいや!シンパパだからッ!」
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