序章。

1/1
83人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ

序章。

――人間だれしも、一度は誰かに恋して、恋愛して、そこでフラレて、また誰かに恋してと、色々と経験を積んで恋愛していくものだと思っていた。まさに俺もそんな感じで誰かに恋して、恋愛していくものだと思っていた。そこにどれだけ相手に「本気」になれるかが肝心だけど。生憎、俺の人生で「本気の恋愛」をした事がなかった。  いいや、単に相手に「本気になれなかった」が正しいな。高校の時も、大学の時も、それで本気になれなかった。いや、自分自身の中で本気の恋愛をする事が出来なかった。それについて今はまだ話せない。だけど、これだけは言える。俺は彼と出逢った事で本気の恋愛をするのも悪くないなと思った。そう、俺の目の前で顰めっ面(しかめっつら)して眼鏡をかけて、気難しい表情で俺の事を見てくる彼に、俺はまんまと恋してしまった――。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!