最期の日

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最期の日

 俺は今この谷底へと落ちようとしている。  俺は上條達也31歳、妻、美奈子(30)と子供2人と楽しく暮らしていたはずだった。だが、会社の経営も悪化し、仕事も少しずつなくなった。  そして、妻と子供を養っていけなくなってしまう。  ある日、俺は妻と子供達が寝てる間に自分の最期の場所を見つけてこの地にたった。  車で2時間かけて、飛び降りたら死ねるような崖を探し見つけた。  そして少し車で思い出に浸った。家族旅行、昔付き合っていた人との事。思い出すと目の前が見えなくなった。  だが、生きていても仕方ない。そう思って俺は崖の上に立つ。  もし時代が違ったら死ぬ瞬間まで愛する人のために死ねたのか?本当にこんな旦那で、そしてこんな父親でごめん。  最期にそんな事を考えて俺は崖から落ちた。    
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