0人が本棚に入れています
本棚に追加
博士の次なる発明は、人間の睡眠に関わるものだった。
端的に言うと、眠気を吹き飛ばす発明だ。
特定の周波数の電磁波により、たっぷり睡眠をとったのと同じ状態になる。
人はもう、眠らなくても済むのだ。
急ピッチで研究を進め、驚くことに、わずか数日でその周波数を突き止めた。
「すぐに電磁波の出力を!」
関係各所に働きかけ、あっという間に準備は整った。
働き疲れた博士は、心地よい疲労感とともに眠りにつく。
もう、疑う余地はない。
「明日こそ、人類の新しい世界への門出だ……」
最初のコメントを投稿しよう!