電話ボックスとテレフォンカードはムダなもの?

2/13
前へ
/13ページ
次へ
 人々は確かな情報に飢えている。人々は温もりのある声に飢えている。人々は暗闇を照らす光に飢えている。  飢えている真っ最中のひもじい人間はとても無防備な状態だ。そういう人間を甘いささやきでもっともらしい言葉で多く集めた団体があった。ぼくは子どもながらに、なんでこの人たちが、本当になんの疑いも持っていないのか疑問に思ったんだ。だってこれではまるで、奴隷そのものじゃないか。  ぼくの両親は本当に純朴な人たちで、いや恐ろしく単純な人たちだったと言わなければならないかな。とにかくぼくは両親によって半強制的にこの実験に参加させられたんだ。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加