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第1章「ツナとマヨ!」
バッシャーンバッシャーンと、辺りは、波にのまれていきます。同時に、「ポイ」だとか「ホイ」だとか言うのであろうか、取りあえずポイと呼ぼう。が、後ろから迫ってくる。なので、兄弟のツナも一緒。この子たちは金魚。小さいこがツナで、大きい方がマヨ。追いかけられて、しょうがなしにピチピチッと水の中から外へ出ました。ツナもです。ピョイピョイピョーイッと石の四角い少し高くなった所を跳ねていき、ツナとマヨは、魚の国の入口に行きました。魚の国の入口は、とある公園のドカンです。ドカンには、フタがかぶせてあって、そこに小さなふたがもう一個くり抜いてあります。ツナたちは、その小さなフタを開けて中に入るのです。一見普通のドカンですが、くぐると、向こう側が魚の国になっています。普通の人たちはあんまり入れません。小さなフタを開けて、早速ツナたちは、ドカンをくぐって、魚の国に行きました。魚の国は、雨が降っていました。
「どうしよう!傘持ってないっ」
と、マヨが言いました。
「ベタさん家に行こう!」
ピチピチッ。魚の国の入口のいよいよはいるぞ〜というところから近い所にベタさん家(家)は有ります。ベタさんとは、綺麗な尾を持つ熱帯魚の事です。いよいよベタさん家に着きました。コンコンと戸を叩くと
「だぁれぇ?」
と、返事が来たので
「ツナとマヨです」
と、2匹は言いました。そしてガラガラッと、ベタさん家のドアを開けました。
「あら、いらっしゃい」
「こんにちは。傘が無くて。」
「そんな事なら傘貸すよ。そして遊んで帰ったらいいよ。」
「違うんです。もう、あそこから逃げてきたんです。」
「そう!じゃあお家が見つかるまでここにいたら?」
「はい。スミマセンね。」
つづく
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