1130人が本棚に入れています
本棚に追加
部長は、30㎝ほど身長差のある宮沢さんを見上げて
「アメリカの大学院を出た本社期待のホープだ。短い間だとは思うが、彼からいろいろ貪欲に吸収するように。こら、高橋。いつまで、そんなとこで突っ立ってるんだ。早く荷物を置いて、宮沢くんにフロアを案内してやってくれ」
ドアのところで呆けていたわたしは、突然話を振られてあわてて答えた。
「は、はい」
そんなわたしに彼は視線を投げかけ、軽く目で合図をくれた。
さっきはどうも的に。
その眼差しだけでもう昇天してしまいそうだった。
最初のコメントを投稿しよう!