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「どうぞ」
宮沢さんに先に入るように促される。
彼の部屋はさっきのレストランから5分ほど歩いたところにある瀟洒なマンションだった。
隣の駅に住んでいると言っても、築40年のわたしのアパートとは雲泥の差だ。
「そこに坐って」
そう言って、彼はリビングの革張りのソファーを指さした。
それから冷蔵庫を開け、ミネラルウォーターを注いだグラスを持ってきてくれた。
「だいぶ顔が赤いから、水のほうがいいかと思って」
「ありがとうございます」と言って、グラスに口をつけた。
冷え切った水が喉をすべっていくのが心地よい。
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