魔女狩り

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ーさぁ、殺し合いの幕開けだ。人間諸君、そして我が同胞よー … 西暦3214年、科学が発達したこの世界で魔女という存在が認識され100年が過ぎようとしていた、未だに隠れ里に住み人と距離を保つ魔女を捕縛する命令が下った。 これこそが、世界を巻き込んだ戦争につながることなど誰も予想しなかった。 別に政府としても殺すつもりなどない、来るべき時のために知恵を借りたいと思っていた。 しかしその扱いはひどいものだった、手は拘束され顔には魔封じの仮面をつけられ魔法を使えないようにされ、連行されたその姿はまるで死刑囚のよう。 「魔女だってよ、男なのに」 「そう言ってやるな、時代遅れの魔女様wwww」 その態度が、彼の怒りに火をつけた。 カラン。 仮面が床に落ちた男の顔は焼け爛れていた魔法で顔を焼き顔の皮ごと仮面を外したのだろう、それでもすぐ傷は治り元の顔に戻っていく。 「時代遅れ…なぁ、だから山奥でひっそりと暮らしてんたんだぜ?なのに、犯罪者みたいな扱いをされて、」 男の手を縛る封印具がギチギチと音をたて弾け飛ぶ、誘導係の職員は後退り逃げようとする。 「逃げんなよ」 男の足元から赤い花びらが舞い上がり、職員めがけて飛んでいき彼らの体に張り付くと爆発した。 ー獄炎の魔女・フレテリアー 世界最古の魔女にして原初の魔導士。 「いけないね、人間ってのはすぐ悪いことをする。長く生きているものには敬意を払わなきゃ、死ぬよ。」 職員達は転げ回りながら死んでいった。 「おやめなさい!どんな理由があろうと、魔法を使い人を殺すことは犯罪です。」 白い服を着た魔導士は、水の魔法を放つ水は長細い蛇の形となって男に襲いかかる、が男はそれを片手で払いのけ、水の蛇は蒸発し消えた。 「じゃあ、聞くけど。俺を連れてくるのに近隣の森を焼き払う必要がどこにあったんだい。」 「それは、あなたが応じないから、」 「応じないなら、何をしてもいいのかい?そいつは理由にならんな、」 魔導士はそれ以上何も言えなかった。 男の足元から炎の波が現れる、それは壁や人を燃やし燃え上がる。 「腐ったね、魔女も魔導士も。俺がわざわざ教鞭をとった割には残念だ。 まぁ、いいよ。殺したければおいで、相手をしてあげる、戦争だ」 魔女の怒りは三日三晩収まることなく政府の建物を燃やし続けた、どんな優秀な魔導士や魔女が魔法を駆使しても科学者の発明した装置を持ってしてもけして鎮火できなかった。 四日目の朝、彼は燃え盛る炎の中から出てきた悠然と平気な顔をして、その場にいた全員が彼を恐怖し見る。 「俺は、今から大陸全土を炎の海に沈めようと思う、」 「…っ。」 「でも、それじゃあ面白くない。一つ提案だ、一年タイムリミットをあげよう、それまでにじいさんを殺しにおいで。」 彼はにっこり笑う。 「さぁ、人間諸君、魔女の同胞達殺し合おう」
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