捧ぐ

1/1
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/1ページ
 気づいてなかったんだ そんなこと言われて 僕の袖を引っ張って 見上げるあなたは 今日は眼鏡してなかったんだ 昭和の 路地を歩く 絶対曲がり角の向こう側 初めては 君との思い出の時路 二人とだけ 気になんかしないよ 誰が見ていたって いいじゃない 関係ないさ 僕らが本当 捧げるよ あなたに 死んでもいいんだ あなたは目が俯いて 手を強く握って 僕が握り返したんだよね あなたに寂しい思いをさせたくない そんな時代じゃない って 広告のコピーライター チッ 煙草の煙り 細くあがった あなたに捧げるよ 僕だけでいいですか 僕のすべてを  押しつけてごめん はじめて僕が幸せだと感じた  時間は永遠だと感じた
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!