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コマはあたふたと起き上がるとゴンを怒鳴りつけた。
「ちょっと! なにすんのよアンタ! 危ないじゃないの!」
ゴンは立ちながら怒りの三白眼になっていた。そして椅子を元の位置に戻すと、闘志みなぎる構えでコマに対峙した。
「見たぞ、聞いたぞ。よくもやってくれたなコマ。あれは……あの金とプラチナはなあ……」
クロハナたちが椅子から降りた。
これから始まるであろう死闘に、その場にいる猫全員が固い息を呑んだ。
「ゴンさん……落ち着いて」
茶々丸がゴンのオーラを抑えようとしたが、ゴンはむしろ腕の筋肉を膨らました。
もうどうすることもできない。クロハナたちはそう思った。
「あの金とプラチナはな……オレがあそこの家から貰った物なんだ」
ゴンは煙のような息を吐くと、ゆっくりと真相を話し始めた。
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