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ごめんなさい
週に数回、視線を感じる。
わかってる……
またあいつだ。俺の事をじっと見つめ、ただ黙ってそこにいる。 その視線の熱の意味が何なのか、俺はちゃんとわかっている。
ごめんなさい……
だって俺はもっとずっと前からお前のことを見ていたから。
ある時思い切って声をかけた。
「いつも見てるよね……俺のこと」
あいつの焦り慄く表情に欲情した。
知ってるよ。お前が俺をどういうふうに見てるのか。でもまだ知らないふりをしてあげる。
もう少しだけ……好きにさせてあげる。
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