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その後、大悟が気を利かせて席替えやゲームを行ったお陰で皆盛り上がって合コンを終える事が出来た。
「ねえ、梶さん!この後2次会に行くんだけど、一緒にどう?」
店を出ると梶くんは参加していた女性の1人に声を掛けられたが、俺の肩を持つと俺を押し始めた。
「あー、俺ちょっとこの人と飲みたいんで失礼しますね」
「え、俺!?」
「えー、ちょっと梶くん!」
「おい梶!抜けるのかよ!?」
「先輩すみません。抜けまーす」
そのまま肩を押されて、裏路地に入ると、梶くんは頭を下げた。
「いきなりすみません。あなたの許可とか取らずに勝手な事しちゃって…この後参加してた女性と予定とかありました?」
「いや、何もなかったよ。誰かさんが人気を掻っ攫っていっちゃったもんだから」
にやりとしながら告げると、梶くんは居心地悪そうな顔で「すみません」と呟き頭を掻いた。
「抜ける口実の為に俺を使ったんだろ?分かるよ、あれだけ女性陣に囲まれてたら居心地悪いもんな」
「まあ、それもありますけど、御影さんと話してみたかったんです」
「は、俺?」
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