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「あ、おっちゃんちょっと待って。これ、トアに渡してくれる?」
ルーシーは机の下に無造作に置かれた包みをラレイルに渡した。
「結婚祝い。間に合わなかったからさ~ごめんて言っといて」
「分かった」
ラレイルはそう答えるとルーシーからその包みを受け取ったが、ふと疑問に感じたことを口にした。
「というか相変わらずお前、私に一切の敬意を払ってないよね? 四天王をパシリにするなんてお前くらいのもんだよ?」
「いやいやいや滅相もない! ラレイル様はオレっちの師匠ですから!!」
ははーと頭を下げる様子は馬鹿にしているとしか思えなかったが、憎めないのがルーシーの良さでもある。
「そいえばおっちゃん……プライバシーを見るつもりはなかったんだけど、やっぱり夫婦仲いいんだねー……って、あっれ~? ……もういない」
ルーシーが顔を上げるともうそこには誰もいなかった。
「……まあいいか」
頭をぼりぼりと掻くと、ルーシーはソファに深く座った。
「そろそろ花コンが始まる時間かなー♡ どんなかわいい子がいるかな~♡ 今年は行けないから残念だけど中継で見よ~っと♪」
***
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