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「ありゃ、明日にでも
遊郭でナンバーワンに
なれる顔と身体やで、ハハハ」
口の悪い友達・鈴子は
妹を指してそう言った。
納得してしまう成熟した身体の妹は
女友達は一人もなくて
常に素行の悪そうな年上の
男友達と町を徘徊していた。
それから…
「遺伝子やなあ…」
肌を露出したワンピースで
テラスで欠伸する妹の母親を
一瞥してそうも言った。
義母はこのだらしない姿で
暇があれば父親に
ベタベタしているひと。
私に鈴子程の強さがあれば
病死した生母の一周忌そこそこに
この母娘を家に上げることなど
・・・・・・どうだろうか、
娘は本当に実妹だった。
母が生きているときから
父はその女と別家庭を持っていたのだ。
抗える術はなかった。
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