Nandinaの庭

4/27
前へ
/27ページ
次へ
 「ありゃ、明日にでも   遊郭でナンバーワンに   なれる顔と身体やで、ハハハ」 口の悪い友達・鈴子は 妹を指してそう言った。 納得してしまう成熟した身体の妹は 女友達は一人もなくて 常に素行の悪そうな年上の 男友達と町を徘徊していた。 それから…  「遺伝子やなあ…」 肌を露出したワンピースで テラスで欠伸する妹の母親を 一瞥してそうも言った。 義母はこのだらしない姿で 暇があれば父親に ベタベタしているひと。 私に鈴子程の強さがあれば 病死した生母の一周忌そこそこに この母娘を家に上げることなど ・・・・・・どうだろうか、 娘は本当に実妹だった。 母が生きているときから 父はその女と別家庭を持っていたのだ。 抗える術はなかった。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

52人が本棚に入れています
本棚に追加