Nandinaの庭

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暮らしは一変した。 中学一年から母に家事を 教えられていたから 掃除、洗濯、炊事は出来る…。 けれども…  「これも洗濯して!   それからご飯、さっさと炊いて!   ゴミ出しも忘れんとね!」 義母に“召使い”扱いされるのは 耐えかねた。家事を拒否したら 居場所はなくなった…。 家から帰るとすぐに離れへ。 そこは祖母が生前使っていたから 炊事に風呂など生活に支障なし、 それに寂しくはなかった。 部屋の縁側のハウスを開けると 身体に擦り寄るマリン、 母が可愛がっていたマルチーズ。 不自由をさせてしまってることが 酷く辛かったけれど 互いの温もりがあれば また翌日を迎えることが出来た。 鈴子をはじめ、心配してくれる 友達もいた。 それに…
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