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「はいはい、ジュースも良いですけど皆さん。ハロウィーン・キャンペーンをどうするのか、そろそろ決めないといけませんよ。なにせカボチャの発注もそろそろしないと、個数を確保できません」
そうだったそうだった。
野菜の仕入れ先の農家も、僕達のお店だけを相手にしている訳じゃない。だから普段は大丈夫だけれど、こういったイベントごとに必要なものは、はやめに注文をして押さえておかないといざ必要なときに品薄になって必要数の確保が難しくなってしまう。
勿論、うちはお得意様ではあるので多少は優先的に融通して貰えるらしいのだけれど。それでも昨今のハロウィーンブームで、驚くほどカボチャの需要が高まっているらしい。
「はいはーい! ワイの案きいてや!」
「はい、エミリオさんどうぞ」
ジェドさんに差されたエミリオさんは、得意げに下手な犬のイラスト入りのトートバッグから何かを取り出す。
「じゃーん! カボチャ餡のあんパンと、可愛いお化けのシチューパイ! 他にもあるで!」
テーブルの更に置かれたのは、カボチャのお化けを模ったつやつやのパン。エミリオさん曰くカボチャ餡を中に入れているらしい。
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