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次のシチューパイ。これは器の中にかぼちゃのシチューが入っていて、上部パイで覆っている、オーソドックスなシチューパイだ。普通と違うのは、パイの上部がもりっと盛り上がっていて、そこにお化けの顔が描かれている。ぱっと見でお化けだとわかるのがまた可愛らしい。
「わあ、これは可愛いね!」
「せやろー? 流石ワイやろ!?」
目を輝かせながら覗き込むヴィクターに、どや顔で胸を張るエミリオさん。
「本当だ、これはうちも負けてられないなあ」
アインさんは驚きと少しの悔しさの混じった顔をしながら、一つ一つエミリオさんのパン屋の商品を確認している。
「シチューパイは店で出すのにも丁度ええやろ?」
「うん。シチューパイだけでなくカボチャパンもカフェタイムに出すのに凄く良いかもしれない」
「まいどありー! 予定では味違いを何パターンか作って、ビストロ・ノクターンと、ウチの店とでバリエーション違いを売るつもりや」
もうエミリオさんの店からも納入することは決定なようだ。
「ま、半分はうちの従業員が考えたんやけどな!」
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