ビストロ・ノクターンのハロウィーン(1.5)

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 そうだ、ここからがようやく今日の『ハロウィーン・キャンペーン』の始まりなのだ。  僕たちの背後ではジャックランタン達も意気揚々と揺れている。どうやら手伝いを頑張ってくれるらしい。雰囲気も含めてハロウィーンにぴったりの助っ人だ。   ◇  ◇  ◇  ◇  それから僕たちは急いでランチタイムまでに料理の準備をすることになった。  アインさんとジェドさんはカボチャをふかす傍ら、他の料理の準備をする。アインさんはポタージュとシチュー、合間にはスイーツの制作をするらしい。  ジェドさんはガトーショコラの制作と通常メニューの制作。とにかくやることが多くて大変だ。  僕とヴィクターはカボチャの器を作りながら中身の削り出し。とにかく量が多いから二人がかりでひたすらカボチャを削っては積み上げる。ある程度積み上がったら、アインさんに渡す。見れば、アインさんのまな板の上にも薄く切ったカボチャが沢山積み上げられている。 「それはどうするんですか?」 「うん、これもポタージュとシチューの材料なんだよ。器を作りながらだと、沢山作るのは大変だと思ってね」  確かに。
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