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「よしっ、頑張って裏ごしするぞ!」
「きょっぴー、その意気!」
カボチャの中身を削るヴィクターに励まされつつ僕は沢山の沢山のカボチャのポタージュを裏ごしした。これがダンピールの体力をもってしても、結構力が要るもので……。終わる頃にはへとへとになってしまった。
その間にアインさんは取り分けておいたカボチャペーストをクリームシチューの中に混ぜ込んで、さらに一口大のカボチャを一緒に煮込んでカボチャのシチューを完成させてしまった。
僕の裏ごしが終わるより早いのだから、本当に手際の良さに驚いてしまう。
しかし、もっと驚かされたのはジェドさんで。
「あ、余の担当はもう終わったんですが……何か手伝えることはありますか?」
僕たちが数人がかりであれこれやっている間に、他のメニューやガトーショコラ、すべてを作り終えてしまっていたのだ。
疲れたふうも特になく、いつもの涼しげな顔で。
料理の種類によって作りやすさも違うとは思うんだけれど……それにしても、ジェドさんの手際の良さに、僕達はみんな舌を巻いてしまったのだった。
「いやあ……ジェドには叶わないなあ」
アインさんが困ったような嬉しそうな顔で言ったのが忘れられない。やっぱりアインさんといえど、紀元前の男、ジェドさんにはなかなか及ばないものなんだなあ……。
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