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さっきまで忙しかったから、僕もヴィクターもなんだか不思議な気持ちだ。とはいえ、正直朝からずっとカボチャと戦っていたものだから、正直みんなが手伝ってくれるのは有り難い。
だって、明日もハロウィーン・キャンペーンは続くわけだし。体力がここで尽きてしまったら明日戦えない。
「はぁ~い。どう? 頑張ってる?」
お客さんが少し落ち着いた頃にベリンダさんがやってきた。あえてディナータイムぴったりに来ないところもさりげない心遣いを感じる。
「ベリンダ、いらっしゃい。どうぞこちらへ」
ベリンダさんがやってきた気配を察してアインさんが厨房から顔を出す。そしてベリンダさんをテーブルへとエスコートした。
「わぁお」
ヴィクターが思わず声を出す。
「そりゃ、あれだけお世話になったんだもの。エスコートくらいするでしょ」
美男美女の二人の姿に、思わず店内のお客さんの視線も集中する。よく見るとお客さんだけではなかった。ジャックランタン達も二人の事を目で追っている。
「君のおかげで本当に助かったよ。どうも有り難う、ベリンダ」
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