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「いいのよ。まあキャンペーン期間中はうちのコ達の事、可愛がってあげてね」
ワイングラスを手に、二人で見つめ合う、そんな姿が様になる。
あ、勿論アインさんは飲まないんだけれど。まだ料理の途中だし。「付き合い悪いわね~」とベリンダさんには言われたけれど、「まだ仕事中だからね」と苦笑いしている。
「はいはい。サービスも良いですけど、まだ注文が来てるんで。戻ってください」
最終的にはジェドさんに引きずられてアインさんは厨房の奥へと戻ってしまった。
「んもう、せっかくいい雰囲気だったのに~」
ベリンダさんは少し残念そうだ。
「ベリンダさん、今日は本当に有り難うございました」
僕はアインさんの代わり……では無いけれど、ベリンダさんのところに行ってお礼を言った。カボチャ料理の嵐で大変だったけれど、それでも今日無事に開店時間を迎えられたのはベリンダさんのお陰だ。
それに、今日を無事に終えられそうなのも。
「いいのよ、田舎に籠もりっきりで暇してたんだし」
「え、田舎に?」
ベリンダさんの見た目は結構派手な服装をしているから、田舎に引きこもってるなんて想像もつかない。
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