ビストロ・ノクターンのハロウィーン(1.5)

5/47
前へ
/47ページ
次へ
「まだや! 今日の格好はただの気分や!」  アインさんの質問に間髪入れず即答するエミリオさん。これまた予想通りといえば予想通り。隣にいるアインさんから乾いた笑いが漏れたのは言うまでもない。   ◇  ◇  ◇  ◇ 「さっきおもての方が騒がしかったね」  エミリオさん達と別れ、僕達が店内に戻るとヴィクターが真っ先に走り寄って来た。 「うん、エミリオさんが狼ルックでやってきたものだから」 「え、ハロウィーンってあと二週間後だよね!? 早くない!?」  やっぱりヴィクターも僕と同じ意見だった。早いお店は夏が終わるとすぐにハロウィーンの品物を売り出したりするけれど……。  パン屋と洋食屋がハロウィーンのイベントごとをするには少し早すぎるかもしれない。  二週間はぎりぎり無くはないけれど……。 「去年さぁ~。僕、人造人間の仮装してホールスタッフやったんだけど、誰も何の仮装なのか気づいて貰えなかったんだよね!? アインさんとジェドは一目瞭然だったのにだよ!?」 「ははは……」
/47ページ

最初のコメントを投稿しよう!

52人が本棚に入れています
本棚に追加