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 レニーは再び立ち止まる。謎の光は少し盛り上がった丘の上にある家のちょうどてっぺんまで近づいていた。この距離になるとその光の正体が星屑の欠片出ないことがはっきりと分かった。 「宇宙船だ」  謎の宇宙船はレニーの家のすぐ横にある倉庫をかすめすぐ脇の平地に不時着した。いや不時着と言っても墜落に近い、レニーは細かいことを気にするタイプではなかったが事の重大さは把握していた。見たところこの宇宙船は観光や宇宙遊覧を目的に作られたものではなく、おもに戦争に用いられる中型の宇宙戦闘機だ。両翼にはレーザーやビームを放つ発射砲が備えられており操縦席も多くて四人から五人の戦闘員が搭乗することが出来るスペースがありそうだ。レニーはサイドバックから小型の猟銃を取り出して身構える。上下する鉄の扉らしきものが現れるとこの宇宙船のパイロットらしき人物が外に出てきた。レニーの立ち位置からは陰になっていたためはっきりとした人相までは分からない。 「こっちに来るな、う、撃つぞ」  レニーは震えた声で精一杯も大声を出して威嚇したが、パイロットは動じずに何事もなかったように機体の様子を見ていた。 「お、おいおいったら、ちょ、すいません聞こえてますか」  レニーはあっけらかんと宇宙船の修理を始めたパイロットに問いかけたが相手にしてもらえないのでいささか不安になって構えた銃を下げパイロットとの距離を詰める。 「ちょっと僕の話し聞いている?」  パイロットの肩に手を触れるといつの間にかレニーの視線は夜空を向いていた。そしてすべてがスローモーションになっているかのように宙を漂っていたのだ。自分の身体が地面と衝突する刹那、レニーは自分が攻撃されたことに気が付いたが右手に携えた銃が先に地面に落ちた音を聞き反撃の術をなくしたことを知った。無抵抗のまま眠りに落ちた。 
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