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笑心がビシッと背筋を伸ばして宣言してくれた。
もうはっきりムカつくって言っちゃってたけど、うれしい、すごく。うん。嬉しい。
「っ、おねがい申すっ!」
私もちゃんと背筋を伸ばして返事をする。
笑心は向日葵のように真っ直ぐ笑って、その頬にすーっと残りの涙が流れていった。
応援されるのって嬉しい。
ちょっと照れくさいけど。やっぱり少し恥ずかしいけど。
笑心という大きな声援があると思うと心強くて頑張れるよ。
私、頑張るね。
一真くんにもう一度かわいいって言ってもらえるように!……言ってもらえる……よう、に、……ん?
__『……守ろうとしてくれる女子、
俺は可愛いと思うけど』
『………かわいいよ』
ん?は?
ドタバタしてて余韻に浸る時間がなかったからだけれども。
私かわいいって言われましたよね??
何回か言われましたよね???
いわれた?!アハ言われたーー!?
ぎぃやァァァァ
……え、じゃぁこれ達成?
一真くんにもう一度かわいいって言われたいってこれ……叶っちゃった〜〜〜〜っ?
「師匠!師匠!たまには笑心の名前も呼んでくださいね!」
「たまにっていうか、毎日呼んでくださいね!」
「銀髪チャラチャラやろうよりも呼んでくださいね!ししょーっ?だぁーーいすきっ!」
周りでうんうんと頷く二年四組の皆に拍手されながら、私と笑心にハッピーエンドの幕が下りる。
またここから新しい章の始まりだ。
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