三章👑ついに文化祭開幕……!!

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「なーにイチャラブしてんのーっかーずま!」 「よっ翠恋ちゃん!おっなんかメイクすごいね!」 一真くんの左肩に手を置いたのは確か…… 「あっ、おれ」 「拓光(たくみ)!さん!……ですよねっ」 「そう!そうそう!えー!なんで知ってんのー?ちょーうれしー」 「えへへ一真くんがいつもそう呼んでるので」 私がそう言うと、一真くんの背後右側から「ヒューヒュー」と口笛が聞こえてきた。 確かこの人の名前は…… 「あんこちゃん」 「あんさん!」 私が答える前に拓光さんがアンさんの肩を引き寄せてあんこちゃんと呼びニッと笑う。 「そうでーす、んとにおまえはっ」 アンさんは私に向かって丁寧に微笑んだあと、拓光さんの首を腕でホールドした。 「いででっんははっ」 「痛くはないだろ大袈裟ばかが」 「んはははっやめてっあんこちゃん」 あんこちゃんって……かわぁいい ふたりは楽しそうにわちゃわちゃ。 それを一真くんが止めに入ったけれど、巻き込まれて一緒にわちゃわちゃ。 仲良しだなぁ 皆を見れば見るほどそう思う。 「よし、じゃぁ午前隊おさらいするよ」 「お化け役が菜屋と翠恋と田中くん……あれ田中くんどこ行った」 「ここにいるよ」 「おおいた。いいね田中くん。背景と同化してる。ナイス溶け込み。」 「ありがとう。」 「んで私が受付で」 「波三谷が客引き。いい?」 桜さんがそれぞれの役割をメモした用紙を読み上げると、皆は「はーい」と個性たっぷりの返事を返し位置についた。 いよいよ始まる。 桜さんと目が合い、ドキドキとワクワクを分かち合うように大きく頷く。 桜さんも頷き返してくれると思いきや、怪しげな微笑みでニコッとしたまま手招きをされた。 ……ん、ん? 「で、あんたは何をやってんだ平和ボケか」
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