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01
80年ぐらい前に、ドローンっていう機械が流行っていた頃
とある国が野球ボール程度の小型ドローンに人工知能を取り付け、世界中に住む゙黒髪 ゙を無差別に殺す、差別的大量虐殺があった
どんなに髪の色を染めていても、
一瞬でその人体をスキャンして、分析したドローンは、どんなに隠れても追跡し、脳か心臓のどちらかに銃弾を撃ち込んだ
プログラムによって0歳から120歳までの対象内に定められた、多くの者が命を落とし、此の世界の黒髪を遺伝子を持つ人間が僅か1年でこの世から姿を消した
差別的大量虐殺の結果、他国も人工知能を持つアンドロイドを使った戦争をし、
其れにより世界的人口が6割ほどが失われた
頭をふっ飛ばされても死なないアンドロイドと、生身の人間が勝てるはずもなく
多くの命が犠牲となった事は、
今の子達にはつい最近の歴史とかして語られてる
それによって、今でば 先祖返り ゙と呼ばれる者達だけしか黒髪ではなく
私の祖父と祖母は白髪であり、両親も色素の薄い金髪をしていた
何方の祖父も英国の人だったから、金髪の遺伝子が残っていたのだろう
両親が生きてたお陰で私は生まれたのだが、何を間違えなのか、
私だけが先祖返りと呼ばれる゙黒髪゙をしている
黒髪を持つ遺伝子は此の国にとって、国宝級の宝なのかは知らないけど
それまで両親は比較的に貧しい生活をしていたのに…
ある日、突然と政府の人がやって来て私達家族を強制的に引っ越す事を指示した
外にいる人間からすれば羨ましいと言われる、
完全管理大都市である゙ アリウス ゙
古きラテン語で蜂の巣と言われてる此処は
蜂の巣のように、政府が作った家に決った家族が住み、店も、学校も、会社、空気、温度すら管理されていた
そう、大都市に見えてノアの方舟状態
遺伝子を守りたい人間だけを集めた空間
賢いお偉いの家族、何世代も続く医師の家庭、名のある古き貴族、財閥家、
そしで黒髪゙が生まれた家庭
政府は母親に、黒髪が生まれるかもしれないと、二人目を作る事を指示したが…
元々、身体の弱い母親が二人目を作れるわけもなく、母親は何度も行われる不妊治療にて命を落とした
僅か34歳だったのに…。
1年程は悲しんでいたお父さんだが、
私を育てる為、私を守る為に母親以上の愛情を育ててくれた
其のお陰で、母を失って政府を恨みそうになっても、生活していけるのだけどね
「 ルカ様、おはようございます。お目覚めの時間ですよ 」
「 ん………後…5分 」
「 いえ、お目覚めのお時間です 」
「 んぎゃっ!? 」
目覚ましついでに、家の家政婦として働いてる執事服を着た男性は勿論、政府から渡されたアンドロイド
この無駄に顔のいい執事の名前を゙ ケイト ゙と呼んでる
政府のアンドロイドは、大半が゙アンドロイド゙に因んだ名前だから分かりやすい
ケント、もアンドロイドの゙ド゙から来てるからね
そんな彼は容赦無くマットレスを引っ張り、そのまま私を床へと転がし落とした
「 いてて……5分ですら、寝坊させてくれないなんて… 」
「 体温36.4度。普段と変わらず健康ですね、学校にいけます 」
「 うぅ…その熱でも調子悪かったらどうするのよ… 」
なんか、結構昔にコロナって病気が大流行したらしく、
その名残りで家庭用の執事やメイドのアンドロイドには、主人の体温や血圧を瞬時にスキャンして測れる機能が備わったらしく
其のお陰で、熱の変動が無い限り休ませてくれないんだよね
女性特有の生理習慣も、
私より先に把握してるから困るよ
゙ 今日、生理になられるので生理用品はお入れしました ゙
とか言ってるからね
マジでプライバシーの欠片も無いと思いつつ、
思いっきり腰撃ちつけて痛む部分を擦りながら部屋を出た
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