1. 好きだった

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沙恵「狭くて申し訳ないけど、ごゆっくり〜!」 あたしが混乱している間に、沙恵ちゃんは本当に帰っていってしまった。 ドアが閉まった瞬間、部屋の中は、シーン…。 …きっ、気まずい。何か話さないと…!!! 梓「さっ、沙恵ちゃんって、彼氏いるんだね。」 直樹「ああ…、彼氏っていうか、旦那ね。」 梓「だっ、旦那!? 沙恵ちゃん、結婚してんの!?」 直樹「うん、3ヶ月前に。」 梓「へぇ…。まだ20歳なのにすごい…。」 あたしなんて、まだ初恋の人にツンツンしちゃうっていうのに(泣) 直樹「姉ちゃんは高校卒業と同時に、『カリスマ店員になる!』って上京してったからな(笑)」 梓「そっ、そうだったんだ…。」 とっても沙恵ちゃんらしい行動ではある。 直樹「あっ…。梓、どうする?」 梓「…へっ?」 直樹「そのっ…。帰りたかったら帰っても良いけど…。」
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