1. 好きだった

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ーーーーー 直樹「はぁぁぁぁ…。」 入学式から帰宅した俺は、魂が抜けてしまいそうなため息をついた。 考えているのは、もちろん梓のこと。 梓は俺の一つ年上だけど、家が隣で親同士も仲が良かったことから、自然と仲良くなった。 梓は小さい時からすごく可愛くて、幼稚園児にして俺は、いわゆる一目惚れってやつを経験した。 コレと思ったら一直線な俺は、梓と仲良くなってから、それはもうベッタリ隣をキープしていた。 梓のワガママも、なんだって聞いた。 忠犬ハチ公のように(笑) 周りから、「お姫様と家来みたいね」なんて言われることもあったけど、全然気にならなかった。 俺は梓がたま〜に見せてくれる優しさを知ってたし、何より梓が大好きだったからだ。
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