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…そういえば連載にしたの、中心人物が人間じゃない物語ばっかりだな…
現実逃避にそんなことをぼんやり考えていると、私の前にはいきなり大きな影。
「わっ…!!」
「すずちゃん、待ってたよ〜!僕の旅はまだかな??」
驚く私に、ニコニコと無邪気に笑いながら話し掛けてくる首長くんは…
「て、テッシーくん…!そうだ、『おやつ旅日記』があった…!関東は…東京、茨城、栃木…あと二県!?」
「ねえ、僕のいるところのは〜??」
首を傾げてのんびりと、彼は私に問いかける。
「それはテッシーくんのところじゃないの!!え〜!?千葉も書くの!?」
呆然とする私にテッシーくんは、さらに無邪気に追い打ちを掛ける。
「もちろん、僕の沼があるところもだよ〜。旅、楽しいもんね〜。違うところも行きたいよ〜」
「…関東じゃないところじゃ、私が下見に行けないじゃないの…」
そんなことをふたりでやっていると、さらにもう一人がやってくる…
「俺のところのことも忘れてるでしょ…早くよっしーをなんとかして…。アイツ、早朝の浜辺で暴走してるから…」
「一樹もっ!?」
…そうだ、『朝型ちゃん…』もだ…
ファンタジーじゃないのもあったんだっけ……
「書く書く、書くよ〜〜!!」
五十以上ある私の作った『物語の部屋』。
私はその端から端まで聞こえるほどの大きな声で叫んだのだった…
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