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「そうか…」
それを聞いた男は少し不満そうに言って少女を見た。
この少女の名前はミコ。
私が神の御心を持ち幸せに育って欲しいと願い付けた名前だ。
そして少女を不満そうに見ていた中年の男は森貝ヨウヘイ〘もりかいようへい〙少女の父親…
私だ。
「あ!ちょっとお父さん!私の服の横にお父さんの服かけないでよ!」
ミコはそう言って眉間に皺を寄せた。
「ああ、すまん、すまん…」
私はそう口にした後、静かにため息を吐いた。
「もう!匂い移るから気をつけてよ!」
ミコはTシャツを鞄に入れた後そう言って鞄のファスナーを閉じた。
私は内心、ミコが最近私の言う事をまるで聞かなくなってしまった事をどう解決したら良いかを考えながらミコが不要だと言った朝食の皿にラップをかけた。
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