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アルが部屋に戻ると部屋の清掃を終えて出ようとしていたマリーと鉢合わせた。
「あら、、粗チンじゃない。帰ってたの?」
「うるせーよ。変態女。今すぐその手に持ってるセスの下着を返せ。」
「あら、良いじゃない。下着の一つや二つ。
そんな粗チンでもセスの中に入れるだけありがたいと思いなさいよ。」
「なんでお前にそんな事言われないといけない訳?セスにちくってやろうか?」
「言いたきゃいえば?セスはどっちを信じるかしら?楽しみね。」
「ちっ、、、もう出ていけ。」
「言われなくても。言っとくけど、、、アンタにセスを譲ったのはアンタの持ってる魔法のおかげよ。魔法がなけりゃアンタなんてただの一般人。せいぜい長生きして死ぬまでセスを守り続けなさい。」
「はっ!!言われなくても!!」
「そんな顔セスに見せたら殺すわよ」
マリーはそう言い放ち部屋を出て行った。
「、、、うるせっ、、わかってる、、」
アルは全身から汗が吹き出して顔色が悪い。
酷い動悸と息切れ。
そうこれは、、、人間が魔法を使う代償なのだ。
魔法を使えば使うほど寿命は短くなって行く。
セスはその事を知らない。
アルはそのままベッドに横たわり目を閉じた。
眠りに落ちる前アルはこう思った。
後何年、、、セスと一緒にいられるかな?
ーーーーーーー
コンコンと軽くノックをしたが返答は無い。
もうすぐ時刻は昼になるがアルはまだ眠っている様だ。
「、、、アル?、、」
小さな声でそう呟きながら扉を開けたセスは恐る恐る部屋の中に入った。
暗い部屋にそっと入るとアルが帰ってきたままの姿でベッドに寝ていた。
よほど疲れていたのかスヤスヤ眠るアルを見るのは久々だった。
やっぱり、、私のいびきがうるさくてよく眠れなかったんだ、、。ごめんね、、アル、、。
泣きそうになりながらそっとアルの寝顔を見つめたセスは違和感を感じた。
アルはいつもなら人の気配ですぐ起きるし、私が起きたくらいで直ぐに起きるのに珍しい。
よく見ると額に汗もある。
アル、、具合悪いのかな?
そっとアルに近づくと少し呼吸が苦しそうだった。
セスはどうする事も出来ずに見ている事しか出来ない。
「アル、、、何かあるならちゃんと言ってよ、、、」
セスはそのままアルに触れるか触れないかのキスをした。
その時。
「んっ、、、んーんー!!」
ガバッとアルの手に頭を掴まれて口の中には
生暖かい物が侵入して来た。
「アルっ、、起きて、、る、、んっ、、、、、んん、、」
あまりの強引さにセスは抵抗出来ない。
「ア、、アル、、くる、、しい、、」
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