第二夜

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セスがアルの身体をドンドンと叩いた時だった 「あれ?、、、セス、、?」 アルの手の力が緩まりアルと目があった。 「え?、、アル、、目の色が、、、」 「え?なに?目?」 セスが今さっき見たアルの瞳の色は真っ赤だった。なのに今はもういつも通りのグリーンの瞳に戻ってる。 「いや、、なんでもない、、気のせいだったのかな、、?」 「てか、、、よく状況分かんないんだけど、、どういう状況?」 アルは本当に今起きました!みたいな驚き顔をしていて何が何だかさっぱり分かっていない様子だった。 「寝ぼけてたの?何してたか分かる?」 「ごめん、、全然分かんない、。とりあえず起きたらセスとチューしてたくらい?」 「ちっ、、、、ちがっ、、してない!!チューしてない!!」 セスはあからさまに動揺して慌ててアルから離れる。 アルは意地悪な笑みを浮かべるとセスの顎に手をかけた 「もしかして、、、俺、、、寝込み襲われた??」 顎を持たれているため強制的にアルと目が合う。 薄暗い部屋、カーテンの隙間から入る日差しがアルの瞳をライトアップして目が離せない。 好き、、。 単純に時間が止まってしまえば良いのにと思ってしまうほどアルから目が離せなかった。 アルはどうしてそんなに余裕なの? 今までどれだけの人にこんな言葉を落として行ったの? どうして私と結婚したの? セスの頭によぎる不安と疑問の答えは見つけられないまま、、。 コンコンと聞こえたノック音にお互いに我に返った。 「戻った?」 アルはセスの頭をポンポンと撫でながら扉の先に話しかけた。 「お休み中失礼します。隊員全員帰還しましたのでご報告に参りました。」 「分かった。今行く。」 アルはベッドから降りてセスのほっぺにキスをすると何も言わずに部屋を出て行った。
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