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月明かりに照らされるラプラの花畑を背景に2つの小さな人影が寄り添い合っていた。
風に舞うラプラの花びら達はただ落ちていくだけだ。その後は朽ちていくだけだ。
それはまるで伝えられない気持ちの様に
押し込める事しか出来ない感情の様に
色褪せて朽ちていくだけ。
セスは疲れたのかマリーの肩で眠ってしまった。
スヤスヤ眠るセスの頬にマリーは優しく触れる。
「好きよ、、セス、、誰よりも、、何よりも、、。」
その声はセスには聞こえない。
マリーの気持ちもまた花びらの様に美しく舞って落ちていくだけ。
「、、、、。早く連れて行きなさい。セスが風邪をひくわ。」
「、、あぁ、、。」
暗闇に隠れていたアルがマリーの言葉で姿を表す。
「、、、中途半端な事しないで、、」
「してねぇよ。」
「気持ちが相手に伝わらなきゃ意味がないの。分からないのよ。」
「、、、分かってる。」
「さっさと消え失せろ、、。」
「、、、マリー、、ありがとな、、」
「うるさい。、、早く消えて」
「あぁ、、」
アルはセスを抱き上げて消えていった。
風が吹く。
花びらが舞う。
マリーの気持ちは何処へいくのか?
「、、、私を好きになればいいのに、、」
その答えは誰にもまだ分からない。
ーーーーーーー
「ん、、、」
セスが目を覚ますといつもの風景が目に入る。
あれ?マリーと話した後どうしたんだっけ?
思い出せなくて身体を横に倒す。
「?!?!」
アル?!
隣でアルが寝てる!!
しかもなんか腕枕されてる?!
え?!何事?!何故?why?
珍しくスヤスヤ眠るアルの寝顔をじーっと見つめると胸がキュンと締め付けられる。
好き。
好き好き好き。
どうしてこんなに好きで仕方がないの?
アルも私を好きになってくれたら良いのに、、。
そっと寄り添ってアルの手を握る。
大好きだ「ん?」
あれ?
なんかアルの股間部分がこんもりしてない?
なんかもっこりしてない?
まさか、、!!
「あ、、、アル?」
「何?」
「は?起きてたの?」
「うん。」
「何処から?」
「多分。最初から?」
「な、な、な、なぁぁぁ!!」
セスは勢いよく跳び上がりアルから離れる。
「セス、、、ちょっとしよっか?」
「は??はぁぁぁ??」
「だって、、ほら?俺、準備万端」
「な、、昨日もしたじゃん!!無理!!」
「無理じゃないって!」
「無理、、ちょっ、、まって、、だ、、だめぇぇぇ、、」
セスは思った。
私、なんで昨日の夜にあんな恋する乙女みたいな悩みをしてたんだろうと、、。
だが今日のセスはいつもと違った。
私、なんでこんな歩く性器に悩んでいたの?何故?why?
この野郎、、、絶対はひはひ言わせてやる!!!!
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