中等部

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「馬鹿野郎!何も成長していないなお前たちは!」 バチンッ バチンッ バチンッ バチンッ 「墜とされたいのか!」 「「墜とされたくありません!!」」 少年たちは叫んでこたえる。 バチンッ バチンッ バチンッ バチンッ 「いつまでもターンが甘い!だから敵機を追えないんだろうが!」 バチンッ「はいっすみません!!」 バチンッ「ひっごめんなさい!」 春名と反対側の端にいる比叡の尻が二度打たれて叱られる。 「お前はラダーの癖を直せと言ってるだろ!」 バチンッ 「はいっすみません!」 今度はそのとなりの伊吹の尻が打たれる。 バチンッ 「うっごめんなさい!」 「なんだあの不安定な操縦は!メーターを見てないから軸がぶれるんだろ!馬鹿野郎!」 バチンッ 「はいっすみません!」 バチンッ 「ごっごめんなさい!」 「春名は今日の訓練に全く集中できていなかったな!ふざけてるのかぁ!」 バチンッッ「ぎゃあ!痛いぃっ!」 バチンッ 「ひぃっごめんなさいいっ!」 少年たちの尻は真っ赤に腫れ上がり紫色のまだら模様も浮かび上がっている。 部屋の中では別の少年たちもお仕置きを受けている。 春名たち2班より上のランクの1班の少年たちだ。 合計8人の叫び声と隊長2人の怒号がしばらく響き渡る。 「戻ってよし!」 1班の少年たちが立たされ、お仕置きから解放されたようだ。 「「ご指導ありがとうございます!」」 1班の指導をしていた楡は、春名たち2班の指導をしている瀧に「じゃ、お先に」と言って1003室を出て行った。 1班の少年たちは涙を腕で拭って、壁際に置いてある衣服を力なく拾い「失礼します」と頭を下げて部屋を出ていく。 「待て、夏原。」 「は、はいっ!」 瀧が1班の少年を呼び止める。 夏原と呼ばれた少年はタンクトップだけを着て衣服を丸めて抱えていた。 「お前、昨日も楡に指導を受けていたな。」 瀧は右手の板をくるくると回しながら夏原に近づいていく。 「は、はいっ!すみません!」 夏原は後ずさりしながらこたえる。 「尻を見せてみろ。」 「はい!」 回れ右をして身体をくの字に曲げて瀧に少し尻を付き出す。 「指導が足りないんじゃないか。」 楡に叱られ既に真っ赤になっている尻をペチペチと叩かれる。 「…っ!」 「なぁ、夏原。」 「はい!すみません!」 「足を開いて床に手を付け。」 「はいっ!」 さっきまでは楡の怒号と瀧の怒号、打撃の音と少年たちの声が響いていた部屋だが、今はしんと静まり返り、壁を向いて尻を突き出した3人と足をバーにくくりつけられた春名の声を殺した泣き声と鼻水をすする音がするだけである。 夏原は肩幅に足を開いて身体を折り手を床についた。 「もっと足を開け。」 パンパンッと内腿を叩かれ更に足を開かされる。 「はいっ」
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