中等部7

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「ふう」 楡は手を止めて額の汗を拭う。 見下ろした尻は赤黒く、血を流し、床には血しぶきが赤く点々と散っている。 楡がバーにくくりつけてある足をほどいてやると、2人はうつ伏せになり、泣きはじめた。 「ふえ、えええん」 「うわぁあああん」 楡が部屋を出ていく。 「うわあぁあん、楡隊長!いかないでください!」 部屋にふたりぼっちになった途端、窓の外の暗さが怖い。 夜の静けさが恐怖となって夏原と春名を襲う。 「楡隊長っ!いかないでくださいいっ」 楡は給湯室でタオルを濡らし、1003室に戻ってくる。 相変わらずうつ伏せのまま声を上げて泣いている2人の尻に濡らしたタオルをあてがう。 「うううっ」 「うわあん」 腰や太もも、尻の割れ目もタオルで拭ってやる。 「あんっんああっ」 子どもたちは痛みに少し声を上げたが暴れはしなかった。 「落ち着いたら戻れ。電気は消して出ろ」 そう言って楡が立ち上がる。 「ああっ行かないでくださいっ隊長っ」 夏原が痛みに顔を歪ませながら四つん這いになって、立ち上がる。 春名も歯を食い縛って身体を起こす。 「俺たちだけ置いていかないでくださいっ」 立ち上がった2人はそのまま楡の足に抱き付く。 「オバケがきますっ」 「はあ?おばけえ?」 足にしがみついたまま夏原がコクンと頷く。
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