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3. Side:聖女 【悪女の生活】
「まあ、この方は誰かしら」
聖女は鏡を見て声をあげた。
鏡に映っているのは、見たことのない女性だった。
だが、ふしぎなことに、彼女は少しも慌てなかった。
「まずは、この方が誰なのか、調べることから始めましょう」
そう言って、名前は勿論、家族構成や交友関係。そして評判まで調べると、聖女は眉をひそめた。
どうやら今の自分は、悪女と呼ばれているらしい。
普通なら大いに落胆するところだが、聖女にはもっと気にかけるべきことがあった。
自分のいなくなった城は、どうなっているのだろう。
ただの村娘には知る術がなく、それだけが聖女の胸を痛めた。
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