どこみてたのよっ!!

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どこみてたのよっ!!

「はあ‥‥‥私ってどうしてこうも男を見る目がないんだろ」  土曜日の昼下がり、守友奏(もりともかなで)は、公園のベンチに腰掛けてため息をついた。  季節は秋、別れにはぴったりの季節ね、なんて思いながら、一筋の雫が奏の頬をくすぐるかのようにゆっくりと流れ落ちる。  頭上の陽射しが、暖かく降り注いでいる。奏は目を細めながら空を見上げ、私の心も明るくしてよ、私の心も暖めてよ、などと力なく(つぶや)いた。  太陽は何も答えてくれない。その余りの眩しさに目を閉じ、奏は項垂(うなだ)れた。  そのままゆっくりと瞳を開くと、スズメが一羽目の前にに降りてきた。スズメは奏を怖がることなくゆっくりと歩を進め、奏の足元でピタッと止まると、その首を上げる。  脱力から足をだらしなく開いていた奏は、そのスズメが自分の短いタイトスカートの中を覗いてるんじゃないかと訝しんだ後、そんな訳ないかと自嘲した。 「元カレ(・・・)の好みに合わせた無地のシルクのパンツ、見たければお好きにどうぞ」  奏は足を閉じることなく、肘を太ももに乗せ、あごを両掌に乗せた格好でスズメに微笑んだ。
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