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終わった……。
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ゴキブーリィとの闘いが終わり、タケシは満身創痍でアパートに帰って来た。よっぽどあの怪人が噴射した毒ガスが効いたらしい。タケシはしばらくベッドを離れられなかった。しかしさすがの治癒力。程なくすると、傷はすっかり癒えて、毒ガスの影響も薄れて行った。
──
今私たちはM博士の計らいで、カリブに来ている。白い砂浜にカリビアンブルーの透き通った海。新婚旅行だ。IQ600とIQ95の結婚。果たして上手く行くのだろうか。
「本当に私なんかで良いの? 私……IQ95なのよ」
「僕は極端な生物だから、ほどほどの人が好きなんだ」
「もう自分のことを生物だなんて、ちゃんと人だと言って。あなたは本当に立派な人だわ。ねえ……私いつか……あなたの赤ちゃんが欲しい」
「やめないか! それを言うな!」
「だって……」
「君は時にほどほどの度が過ぎるようだ」
「…………」
「僕はまだ良い。マシな方だ。しかし子供が上半身ではなく、万が一にでも変身して下半身がバッタになったらどうする!」
「あっ……ごめんなさい」
「な、分かったなら、わがままを言わずにこっちにおいで……」
「やだあなた……まだ明るいわ。野獣に変身するの……あ! あん……早いからぁん」
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どうか世界中が平和になって、彼の変身が私の前だけでよくなりますように……と、心から願わずにはいられない。
END
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