それは大嫌いな女から始まりました。

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それは大嫌いな女から始まりました。

どうやら流すタイミングはばっちりだったらしい。 元々大きくていつも必要以上にキラキラしている目がさらに大きく輝いている。 「ねっ?ねっ?面白かったでしょ?泣けたでしょ?夕日ちゃん、お芝居とか観ないって言ってたしちょっと不安だったんだけど~楽しんでもらえてよかったぁ~!だってあのシーンからからずっと泣いてたもんね~!私と一緒だぁ」 「途中から泣きすぎてちょっと頭痛いもん。自分でもちょっとびっくりした」 私がいつもよりもワントーン高い声で応えると彼女のキラキラはうざいくらいさらに増す。 「タオル必須って意味わかった?私も何回見てもあそこから泣けちゃうんだよね~」 「持って来てよかったよ~本当に誘ってくれてありがとう美代!」 「こちらこそだよ~一緒に来てくれてありがとう~」 私の両手を握りゆらゆらと左右に動き満面の笑顔をみせる美代に合わせるように私も少し大げさに揺れる。 そのまま二人でホントよかったよね~。かっこよかったよね~。なんて同じような事を言い合うだけの時間に突入する。この時間が無限にも感じられるが心を無にしよう。
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