第2話 『クズ男の小学校、中学校時代』

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 俺だって、最初はムキになって否定していた。  だが、不思議なものだ。  言われ続けるうちに、段々と考えが変わってきたのだ。  ――もしかして、こいつの言っている通りなのかも……と。  そして、さらに言われ続けると、俺はこう考えるようになった。  ――俺の母親は、体を売ってる汚い女だ。  妙なことに古波藏は、三学期になると、母さんのことを何も言わなくなった。  それどころか、俺に話しかけることすらなくなっていた。  だが、時すでに遅し。  中学に上がる頃になると、俺は母親のことが大嫌いになっていた。  ちなみに、古波蔵だが、こいつは別の中学へ行った。  私立の金持ち中学だそうだ。  公立の中学校へ進んだ俺は、反抗期も重なってか、家庭内で荒れに荒れた。  母親の言うことなんて、絶対に聞かなかった。 「正広、あなた何時だと思ってるの!」 「うるせぇ、ババァ! テメェだって毎日午前様じゃねぇか!」  そんな口論は日常茶飯事だった。  あまりに母さんがうるさいとき、俺は手を上げた。  暴力を振るったのだ。  たった一人の母親に。  俺の体は平均よりかなり大きかった。
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