私が私を呼んでいる

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【応答を、願います。】 【いま、どこにいますか?】 この声を無視したら、私はどうなってしまうのだろう?やってみないと分からないけど、きっとそれはしないかな。 自分のつむじを見下ろして、なんだか間抜けだなぁと観念するように息をこぼす。 【こちら私。心配いらない、今から戻る】 私を必要としているのは私。 哲学でも何でもないし、起きた問題は何も解決していない。 けれど目の前にある現実を少し笑った私はきっと、大丈夫なのだろう。
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