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おっぱい
私は貧乳と言われる部類である。
それは、自分でも重々と承知している。
ただ、貧乳と言えど重力とは無慈悲なもので年々下がっていったであろう乳を気にしてナイトブラというものを買ってみた。
それが、6年という月日この貧乳を愛でてきた彼には不服なようだった。
「家でブラジャーとかいらなくね?」
「いや、なんか年々下がってるんよ。」
「そう?」
彼はナイトブラをつけようとする私を制し、私の胸を掴んだ。
微かに掴める胸をもみもみというか、ふにふにと手を動かす。
「んー、わからん。」
私は彼に惜しげもなく胸を晒し、自分の胸に手を当てた。
少し持ち上げ、昔太ってたときにあったはずの場所に無理矢理に胸を引き上げた。
「ここ!ここにあったの!最初!上が!」
「ほう。」
その手をだらんと外せば下がる胸。
その上にある余白を私は指差した。
「ここも胸のはずってこと!!わかる?!」
「ならそこ誰かに触れさせたら浮気ってこと?」
「そうなるね!!こんなとこ触るやついないけどね!!」
「うむ。なら、まぁそこを胸と仮定しよう。なら昔はその下がって今おっぱあがある場所はお腹だったってことになるな?」
「そうなるね!」
「なら結果、範囲は広がったわけだよな...」
「そうなるね!」
「なら!」
彼は隠しもしてなかったわたしの胸のかつてあった場所から下乳までをりんごをつかむかのように指を這わせた。手のひらは浮いている。
「ならある意味巨乳じゃね?」
その手をちらりと見て私はナイトブラをつけるのを辞めた。
「もうアンタがそう思えるならそれでいいよ...」
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