論理の穴

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 そう、ドーナツの穴だ  あの穴は、そこに存在しないくせに穴が無いとドーナツと呼べないという矛盾に満ちた存在だ、今まで多くの先人たちがこの問題に頭を悩ませてきた。  俺はついさっき閃いたことがあってこの文章を書いている 「ドーナツの穴というものは存在しない」 「ドーナツの穴はドーナツを構成する存在ではない」  既に破綻している文章だが、ひとつ考えて見て欲しい。  イチゴのショートケーキのイチゴだけ食べた時、「イチゴ」かどうかわからなくなるが食べかけのショートケーキという存在が生まれる。  同じように  ドーナツをかじった時は食べかけのドーナツという存在が生まれる、形的にはアルファベットのCの形をしている、そしてこの時点でドーナツの穴という存在は完全に霧散している。 「穴はどこに行った?」
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